和食レストランの店舗デザイン

地元の老舗割烹料理店の調理人だったクライアントが独立、新鮮な魚介類をベースにした和食料理が家庭的な雰囲気で食べられる店を計画されました。

立地は東京から100キロ圏の背景に温泉と海のある観光地を控えた地方都市。
駅近くの商業集積地エリアの複合商業ビル内一階のやや奥まった場所にあるとのこと。

主な客層は40歳以上の地域住民、ビジネスマンの接待、婦人客の会食など。
また背後に控える全国有数の観光地を訪れる観光客のリピーターも対象に据えているということでした。

メニュー構成は、新鮮な魚介料理と旬の季節を使った懐石料理や家庭の味を生かした御膳料理などが希望であるとのこと。

業種の決定に際しては、クライアントの出身地や今までの仕事の関係から新鮮な食材の仕入れが用意である点などを考慮し、魚介類を中心にクライアントの出身地方料理をベースにした板前割烹をメインにした和食レストランに決定しました。

店づくりのイメージとして民家のエッセンスをコンテンポラリーな感覚にアレンジし、入口付近には客回転の遅さを考慮し、ウェイティングコーナーを設けて酒類のドリンクサービスをすることにしました。

<クライアントからの要望>
・夫婦二人での営業で、面積的に範囲が広くなるため、サービス動線を考慮した使い勝手の良いものであってほしい
・狭くてもよいので更衣室と事務の県用スペースを確保したい

以上の2点のみでした。
それをふまえ、以下のようなプランを作成しました。

<店舗デザイナーの提示プラン>
平面計画
1.入り口回りと導入計画
・ビルへの通路がL字状でお客様の流れが2方向から入り口部分で合流する(8:2)
・80%のお客様の流れに対し、入口を90度振り向け、入込型の入り口回りとしゆとりある空間を確保しながらスムーズな客導入を図る
・店頭の入り口右脇の壁面に鋼入りガラスをフィックスし、レジ・ウェイティングコーナーを含むエリアと外部の一体感(INとOUTの結合)を創出、座敷側壁面には植栽コーナーを設ける
2.サービス動線と厨房
・従業員を使わず、夫婦二人のみの営業体制なので、パントリーからレジスター、ウェイティングコーナー、客席、厨房を結ぶサービス動線はシンプルに構成
・厨房は仕込み室を付帯させたカウンター形式のオープンスタイルとし、オーナーが厨房内から店全体を見渡せるよう配慮、客監理とサービスの向上を図る
・事務と更衣室を兼ねた小部屋のスペースを確保
・客席は管理、サービス面から座敷とカウンターで構成
証明計画と空調設備
・空調:天井の余白スペースの確保を考え、本体を天井裏にビルトインし、アネモスタッド、フリーズライン、グリル状の吹き出し孔を適所に配し、無駄のない空調効率を施す
・照明:光の量を平均(ベース照度)200ルックスに抑えながら、直接光と半間接光を使用することで光の濃淡と強弱を演出し、落ち着きとゆとりある空間を創出する

というものになったのです。